2021/05/22 坊勢島 エギング・ショアジギング(前編)
噂に違って、近所ではコウイカが全然釣れないので人が少ない場所なら釣れるかも、と思い、以前から行ってみたかった家島諸島の坊勢島へ行きました。
家島諸島とは
家島諸島は姫路の沖にある40個ほどの島々で、そのうち人が住んでいるのは「家島(いえしま)」「坊勢島(ぼうぜじま)」「男鹿島(だんがじま)」「西島(にしじま)」の4つだけです。家島・坊勢島・男鹿島には定期就航する船がありますが、西島へ行くには「兵庫県立いえしま自然体験センター」に行く事が前提となります。西島には「兵庫県立いえしま自然体験センター」に電話予約しないとフェリーには乗れません。
島に渡るというのは僕には敷居が高いと思っていましたが、家島・坊勢島・男鹿島には片道1,000円で渡れるということで、割とお手軽・お気軽にリゾート気分を味わえる場所だと知りました。家島は宿泊施設も充実していますので夏の海水浴シーズンはにぎわうらしいです。
坊勢島に渡ることにした
予め電話予約しておくと現地でレンタカーやレンタルバイクのサービスを受けられるらしいですが、コロナ禍の影響で営業を中止しているとのこと(後で知りましたが5/12以降サービスを再開したらしいです)。バイクを借りれるなら西島以外の3つの島の内、最も秘境である(と思われる)男鹿島一択だったのですが、歩いて初めてのポイントまで行くことを考えると外さざるを得ません。まあ、まずは最初は歩いて行けるポイントにしようと思います。
今日も投げやすさを最優先に考えて、風速1~5mの西からの風の予報でしたので、追い風になるポイントを探して坊勢島に行く事にしました。
尚、家島諸島の無人島の磯や沖磯には姫路から飾磨渡船さんや進鉱渡船さん、那波釣具渡船店さんなどに渡してもらいます。こちらはどこも4,500~5,000円ぐらいの費用(2021/05時点)になります。
姫路から坊勢島へのアクセス
最安の駐車場は姫路第3駐車場
姫路港の駐車場は何か所かありますが、今回は1日500円で最安の場所に停めることにしました。
Googleで検索すると姫路港駐車場と出ますが正式名称は姫路港第3駐車場のようです。
入口が分かりにくいのですが、野田川沿いの道に出てループ橋の高架下近くにあります。
駐車場入口は川沿いの道にある1か所のみになっています。僕は出口から入りそうになって「入口は川沿いの道へ」という看板を見て入口に辿り着くことができました。
2021/09/29追記:後日知りましたが、5:00~21:00の間で駐車するなら「ひょうご埠頭(株)駐車場」の方に停める方が良いです。詳細は下記ブログを参照ください。
駐車場からフェリーターミナルへ
1日500円と安いのでここから乗船場まで500mほど歩きます。クーラーを運ぶなら折り畳みのキャリーが必要です(僕は船のスタッフにたたむように注意されるかも、と思って、機動力を優先して持って来ませんでした)。
上の写真の正面にある建物に真っすぐ行けたらいいのですが、右手にグルっと回り道しないといけません。正面は船が停泊するワンドになっていて左手は船の出入り口です。やっぱりキャリー持ってきたら良かった…。
姫路ポートセンター
この建物の1Fにチケット売場があります。建物の前にはバスターミナルもあります。
チケット売り場
乗船券は窓口ではなく自動券売機で購入します。坊勢島には上の写真の左の①の発券機で購入します。片道1,000円、往復チケットは2,000円です。
注意事項
注意しなければいけないのは、
- 釣り道具を持ち込む人は「釣具」のチケット(300円)を追加購入する必要あり。
- チケットの有効期限は発券当日から翌日まで。
- 上の写真の左の券売機に張り付けてあるイラストのようなキャンプなどで使う4輪キャリーは広げたままでは持ち込み禁止です。たためばO.K.。
- 体調不良の人は乗船できません。
- ガスボンベ(釣り人は外でインスタントラーメンとか作りたいと思いますが)は持ち込み不可です。
- 針をむき出しにした釣具や刃物やその他危険物の持ち込みは不可です。
釣具のチケットが必要というのは知りませんでした。始発まで時間があったのであちこちブラブラ見てる中で券売機をマジマジと見てたら釣具のチケットが必要という事に気付きました。たまたま気付いて良かった~。
ポートセンター内で待つ
デジタル掲示板に今から乗る船の乗り場が表示されています。乗船の案内係が誰一人いないのでこの案内だけが頼りです。
待合室には他に客が5人ぐらい居ました。この建物全体が昭和の雰囲気がプンプン匂っています。
乗船場
そろそろ乗船場の方へ向かいます。
浮き桟橋の入口手前にも乗場が表示されています。行先の島によって船の事業者が違います。坊勢島に行くには①か②かどちらかの船着き場で乗るようです。
「⑥小豆島」か~。小豆島にも行ってみたい。噂に聞いた話ではタイラバがめちゃめちゃ釣れるらしい。
この浮き桟橋を渡って乗り場へ向かいます。
乗船
チケットは船に乗るときに係員に渡します。
始発は7:03なので朝マズメに釣りたければ前の日に島に渡る必要があります。姫路始発の船が到着すると前泊して島で釣っていた釣り客がぞろぞろと降りてきました。僕も今度夕マズメ~朝マズメまで耐久チャレンジしてみたいです。もうすぐ50歳で体のあちこちにガタが来ていますが、まだギリギリ徹夜は行けると思います。無理かな?
係員にチケットを手渡すと後ろに座るようにと促されました。釣り客は荷物が多いからでしょうか。荷物はできるだけ隅っこに片寄せて邪魔にならないようにします。後ろの席は床下にエンジンがあるので結構うるさいです。
島民と思われる人も半分ぐらい居るでしょうか。必要な物資を姫路で調達して手荷物で持ち込んでいるようです。また、島の売店に納める食料品なども出港直前にダンボールで積み込まれました。
ちなみに客室はこんな↑感じです。通勤電車よりは全然空いてます。
出港
出港時間となり、係員がロープを外して離岸しかけてから遅刻してきた二人組が来ました。何やら交渉しているようです。
以下はあくまで僕の想像した会話です。
二人組「Yo,Me~n!これに乗りたいんですけどYo!」(←なぜにラップ調?)
係員「You Got It! 仕方ない、おまけで乗せてやるよ!Hurry Up!」
二人組「Oh, Realy?! ありがとうございます!」
係員「By The Way(ところでさあ), 釣具チケットはあるの?」
二人組「What’s?釣具チケット? What is it?(なんそれ!?)」
係員「券売機で売ってるんだけど、それがないとダメだYo! Check it Out!」
二人組はダッシュで券売機に向かい、同時に船は離岸しました。出港は予定より1分遅れました。
今日は西の風で風速1~5mですが波は穏やかです。欠航する場合にお知らせが届く無料のメール配信登録サービスというのがあり、僕はもちろん登録済みです。念のため前日に坊勢輝汽船に電話確認しましたがこれぐらいの風なら問題なく航行できるとのことです。
出港して程なくして全速前進、飾磨港の出入り口にある長大な防波堤が見えてきました。写真ではわかりませんが、釣り客が10人ほど居ます。子供連れも見えました。陸続きですが陸から行けるのかな?
男鹿島は島全体が花崗岩でできていてその岩石を神戸空港の埋め立てに使ったというのを聞いたことがあります。なんせ島全体が採石場になっているので釣りをするには作業員の人の迷惑にならないようにしないといけません。釣り場までの移動手段を確保しないといけないという事もあり、初心者の僕にはちょっと敷居が高いです。ですがそういう場所だからこそ釣れるような気がします。また今度行ってみたいと思います。
今日の戦場となる坊勢島の防波堤です。↑上の写真ではわかりずらいですが、左の奥の方の崖に家が密集していてエーゲ海のサントリーニ島のようです。いや、そんな事ないか…。
坊勢島に上陸
乗ってきた船
坊勢島のフェリーターミナルに到着しました。↑手前のはるか号に乗って来ました。奥には大型の高速船「クイーンぼうぜ」が停泊しています。クイーンぼうぜは22ノット、はるかは28ノットです。
姫路から男鹿島と坊勢島を結ぶフェリーは元々坊勢汽船と輝観光という2社があったのですが、それが最近事業統合したらしいです。
フェリーターミナルにあるふれあいプラザ
フェリーターミナルを降りると比較的新しい案内所兼チケット売り場(平成30年オープン)があります。
コロナ禍で休業でなければお土産に地元で採れたワタリガニなどを買えると思います。姫路港の近くにある家島特産の魚介類を食べさせてくれる姫路まえどれ市場も今は休業中です…。早くワクチンが行き渡り、元の生活に戻れることを願うばかりです。
長井の波止を目指して移動
今回はあらかじめ風裏になりそうな場所をGoogleマップで調べて来ています。波止の名前は後日調べると「長井の波止」と言うらしいです(那波釣具店さんの地図参照)。
しばらく漁港に沿って歩く
フェリーターミナルを後にします。海面が近いです。海中を見るとベイトとなる魚影も濃いので期待大です。恐らくこの辺りは釣り禁止です。事前に調べていた追い風となるポイントに向かって歩きます。
フェリーターミナルから海岸に沿って歩いて行くとすぐに左手の水路の向こう側の城跡のような場所に神社があります。見たこともない景色です。何と言うか、独特の世界があります。
近くで休漁日の漁師が談笑している横でズラリと並んでいる船の写真を撮らせてもらいました。縁起を担いだ装飾がカッコイイです。
住宅街を抜けてショートカットする
ここから海沿いの道を外れて島の幹線通路を抜けて向こう側へショートカットします。海沿いに回るとかなりの大回りとなります。
Googleマップで見ると道が太く記されており、この道が幹線道路となっているようです。住民の生活の足はスクーターであり、この道を頻繁に行き来しています。通路は初めて来た僕には迷路のようでGoogleマップがないと迷子になるのは確実です。世の中、ホントにスマホのお陰で革命的に便利になりました。
スマホのGPSが頼り
スマホが示す方向が実際の向きと異なるのでこの後コンパスを修正しました。
こちら↑は山の上方面への道です。長崎はこういう感じなのかな~?
ナビによるとこっちか~?
原付車が10台ぐらいあります。この島では車よりもスクーターが重要な生活の足です。
ショートカットした通路から無事出てきました。帰りに見落としそうな通路なので写真を撮っておきました。
長井港に到着
長井の波止入口
この漁港の防波堤に行きます。左手には見たこともないすごい景色です。あの家の人は毎日外の眺めがいいでしょうね。
防波堤の入口にきました。こんなに多くの船が停泊している漁港はこれまで見たことがありません。
今日は休漁日なのか、あちこちで網などの漁具を補修する漁師の姿がありました。作業の邪魔にならないようにコソコソと防波堤へ向かいます。
防波堤の上に登って振り返ると先ほど通ってきた通路のある住宅地が見えます。山肌に密集していて「コクリコ坂から」みたいな異世界が広がっています。
釣り座確保
先客が一人見えます。朝マズメは終わっているので自由にランガンできそうです。風は予報通り西(左手)からの風1~5mです。潮通しもよく投げやすそうです。
先客は撒き餌をこねている最中で、挨拶して外側向きに投げさせてもらう旨了解してもらいました。どうやら常連さんのようで、後から立ち寄った地元の複数の人と顔なじみみたいに話していました。
まずはショアジギングをやってみた
加古川尻で投げているいつものバイブをまずは試してみます。
しかし反応はありません。ワームに変えたりジグサビキを付けましたがこちらもダメです。
エギングをやってみた
フィッシュイーターは居ないみたいなのでエギングを試します。
このVW-ES2051はフタを開いて180度反対側に回せるので、ランガンするときにウエストバッグにこのVW-ES2051を入れておけばエギを縦に収納出来て交換が非常にスムーズにできます。
エギングは潮の流れが速くて今は無理
潮が左から右へ流れが速くエギの底が取れません。エギングは潮が止まってからまた後ですることにして、40gのジグ+ジグサビキを投げて様子を見ます。しかしナブラは起きません。
左手の漁港入口から船が頻繁に出入りして僕の前を通るのでその度に全速力で回収しなければなりません。そこがこのポイントのめんどくさいところです。
全然釣れないので遅い朝食を摂ることにしました。アウトドアでの食事が釣りの醍醐味の一つです。
↑軽くて丈夫です。椅子があるのと無いのとではリラックス度が全然違います。
反則技を使う
そろそろいいかげんに、久しぶりに魚の引きを味わいたいと思い、マルキューのハイブリッドワームをジグサビキに付けて投げました。これが反則級なぐらい即効で釣れます。
小さいけど結構引いてくれました。ありがとう、君には感謝する!と、海へポイッとリリースしました。
すると、その瞬間にガッシー君はトンビに持って行かれました。唖然…。次からはトンビに持って行かれない角度となる場所に返すように気を付けよう…。
この後根掛かりして仕掛けを一式ロストしました。急いでFGノットして仕掛けを付け直します。
仕掛けを入れ直して1投目からガシラが入れ食いです。久々に魚の引きを楽しめてモチベーション回復してきました!この子はトンビにさらわれずに海中へ潜っていきました。
あーでも、ガシラ以外を釣りたいなー。
40gのダイソージグはもはやオモリ代わりとなっています。
後編へ続く。
今回の教訓
- 乗船には時間に余裕を持って計画しよう。
- 家島への釣りにクーラーボックスを持って行くなら折り畳みのキャリーを持って行くべし。
- 釣具を持ち込む場合、釣具券を買う必要がある。
- 島ではスマホが無いと道に迷う可能性が高い。
- 体力のある人は前泊して夕マズメと朝マズメを狙うといいかも。
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