2022/11/12 香住漁港 イカ釣り
午前中の柴山港でのイカ釣りは不発に終わり、近くの香住漁港へ来てみました。ここも前から来てみたかった場所です。カニを食べに来たことはありますが釣りは初めてです。
時間帯 | 13:30~21:30 |
天気 | 晴れ |
気温 | 21.4~17.5’C |
風 | 北2.1~南東2.3m |
沿岸波高 | 0.2~0.3m |
潮 | 中潮 |
満潮 | 02:47, 18:19 |
干潮 | 10:51 |
月齢 | 17.7 |
月出没時刻 | 19:33~翌10:52 |
この釣り場は防波堤の根元にたどり着くまでが非常に危険で、お子さん連れや脚力・体力に自信がない人はやめておいた方がいいです。51歳の僕でもヤバかった場面が2回ほどあり、肝を冷やしました。
防波堤へのアクセス
カーナビの誘導に従い防波堤の根元を目指すと、目的地まではものすごい急な上り坂です。TANTOのエンジン音が「ガイーン…!」と今まで聞いたことがないぐらいの音量で登っていきます。
こんなに登って防波堤に降りられるん?
え?これ降りられるん?
んで、人少な!危険かつ釣れへんっていう事なん?
え…?これやんな?どこからどう降りるん?
Googleマップで確認するとこれのようです。
せっかくここまで来たので諦めず、とりあえず人が通ったような跡がある場所を見つけたのでそこから降ります。
下り坂というより崖
しかし斜面はほぼ崖、右手にタックルボックス、左手に発泡スチロールと竿2本、背中にリュックとワンショルダーバッグを背負って降りるには危険過ぎました(途中の写真は撮る余裕ありませんでした)。竿はロッドケースに入れて肩掛けにした方がいいです。
途中2回ほどふらついて山側に尻もちをつきましたが、谷側に倒れてたら病院送りどころか墓場送りになってたかもしれません。
やっと防波堤の近くまで降りて来れましたがこの辺りから湧水が染み出ていて足元は常時ぬかるんでいるようです。
この急斜面に粘土質のぬかるみ、マジで危険です。
最後に階段が出てきましたがここも流れて来た粘土質のぬかるみで濡れてて油断禁物です。最下部は崩壊しています。
巨大な防波堤
やっと荷物を置いても転がっていかない所まで来ました。
でっかい防波堤です!見てください、↑人があんなに小さいです!
防波堤内側は海面から6mぐらいあります。5mのタモだと自分の身長を入れると届きません!
7mのシャフトを持ってきたら良かった…。
こっわ!この高さ、足がすくむ!恐ろしいわ!この写真じゃあ恐ろしさが伝わらないのが残念です。
魚影が薄い
そんで、墨跡があんま見当たらん。堤防が真っ白でキレイ過ぎる。
透明度は高く、底が見えていますが魚影はちらほらとベラとカワハギかフグぐらいしか見えません。
広さだけが取り柄か…。あんま人が居ないっていう事は釣れへんっちゅーことか?今年のゴールデンウイークに行った徳島の浅川湾南側沖堤防とよく似てるけど、同じパターンか…?
エギンガーがいますが釣れてなさそうです。
50m置きぐらいに海面まで行ける階段があります。万が一落水してもなんとか助かるかもしれませんが、ここはライフジャケットは絶対持ってきた方がいいです。高さがヤバいです。
うっかり階段のない側から落ちるとタダでは済まないだろう。高さが6mぐらいあるので。
先端の方には人が4人ぐらい見えます。
根元から1/3の所
とりあえず何かと便利な階段の付近のこのへん(根元から1/3ぐらいの所)で竿を出してみます。
持ってきたタックルボックスにハンドルストッパー機構があって良かった。無かったらあの崖を降りるのに苦労しただろう。
ウキ釣りとエギングの二刀流でやってみます。
それにしても魚影が全然ないので釣れる気がしません。
根元から2/3の所
もうちょっと先端の方に移動します。
先端から1/3ぐらいのところに来ました。魚影はさっきの場所より少しは見えますがイカらしき姿はありません。まー、シーズン終わってるし、昼間やし、そんな甘くないか~。
内向きの対岸には香住東港白灯台(香住港東浜第2東防波堤灯台)が見えます。こちらはアクセスしやすいのでしょうか、ウキ釣りの人が結構入っています。何狙いかはわかりません。
まー、無いとは思いますが万が一デッカいイカが釣れた時のために、タモで取り込めるように階段の近くに場所を取りました。
先端の様子を偵察
全然釣れる気配がないので様子見がてら先端の方へ写真を撮りに向かいます。
先端内向きにはプラグかワームかを投げてる2人と、その先のもう一段高くなってる最先端にさっき根本側に居たエギンガーが入っています。
誰も釣れてません。
見て下さいよこの高さ…。成人男性の3倍以上の高さがあるのがわかるでしょう。
先端の高台は階段で行けます。2.5mぐらい高くなっています。
防波堤の外向きはデッカいテトラが不規則に積まれています。コレ、乗ったら絶対滑落するヤバいやつです。このテトラに乗ってるチャレンジャーは居ませんでした。
↑写真じゃ伝わらんど、高さ8mぐらいの堤防の下に、デッカいテトラがあって、上から見るとそりゃあもう、恐ろしいもんですわ…。
防波堤の先端の向こうに小さい島があります。
足元には時々回遊魚の魚影が見えます。アジ?に混じってサゴシ?のようなものも見えます。
↑あっ!あぶなーい!灯台が傾いて…下敷きになるー!(いやいや、カメラの水平が取れてないだけですね、しょーもない事言うてすみません。)
エギングのお兄さん、あちこち探ってます。
ジグサビキで久々に釣れた
僕はこのところボウズが続いているので、ボウズ逃れのため釣れる魚を釣ろう!ということで7gのジグにジグサビキを付けて投げてみました。
使用したジグサビキは豆アジ用なので道糸が細いです。
そしたら、僕にしては珍しく、すぐ狙い通りアジが釣れました。
久々に魚の引きを味わえて、久々に高揚しました。
ジグがスレ掛かりしてますけど、ちゃんとサビキも口に掛かってますよ!
よく見ると水面がザワザワしてます。おお、アジの群れが入ってきてる。ラッキ、タイミングが良かった。しかも時々ナブラが発生している。アジとは違う色の群れも入ってきてる。
アジの時合
ジグサビキの道糸が細いのでサゴシが掛かったら一発アウトやな…と思いつつ、バシャバシャやってるところ目がけてフルキャストします。エギングロッドなので50mぐらいしか届きません。
時合を逃すまいと焦ってアジを外そうとして、
あ痛ー!焦りすぎて自分がスレ掛かりしてもーた。いってえー!爪と肉の間に刺さって痛かった…。久々に血を見たわ…。
あと、焦りすぎて暴れるアジをすぐに外せず、ジグサビキがぐちゃぐちゃに絡まって、時合なのにほどくのに手間取ってしまいました。相変わらずどんくさい僕…。
ナブラ、久々に見たわ…。こういう事もあるから、ショアジギのセットも持って来ておいた方が良かったかな…。でもあの崖をイカのウキ釣りとエギングとショアジギの3セット持って降りるのはさすがに無理か。
結局、フィッシュイーターは釣れませんでしたが、アジは合計3匹釣れました。後で来た人はこの時合を逃さずアジングで結構アジを釣ってました。
さすがにあの距離はエギングロッドでは届かん。
よく見ると足元にも居るので、投げずに足元で誘ってみました。すると…
ああ~、カマスかぁ。アジを追ってたのは君か。そういえば今年は日本海でカマスが大量発生しているというニュースを見た気がする。
アオリイカの時合
アジの時合が終了して、さて、もうここは引き揚げて次の釣り場(浜坂漁港)に向かいますか…。となんとなくボーっと考えていたら、先端でエギングをしていた人が胴長20cmぐらいのアオリイカを僕の横で抜き上げました。
どシェー!!えええー?釣れるんや、この時期でもー!?
写真を撮らせてもらっていろいろ教えていただきました。
この方にはこの地方の他の釣り場や、潮の見方、釣り方なども教わりました。
僕「この時期でもイカは釣れるんですね。」
常連さん「居たら釣れますよ!」
僕「いやぁ~、今年はイカがめちゃ釣れてるっていう話なんですけど、僕はまだ1杯だけなんですよー。そんで、エギングはもう自信を無くしてるんで、ウキ釣りしてるんです。」
常「毎週来て経験を積まないと上手くなりませんよ。」
僕「今シーズンはエギを5~6個ロストして、もうエギングの自信なくしたんです。」
常「私なんかもっと逝ってますよ!」
僕「それで、もうロストしたくないんで、ウキ釣りに転向して、ここでも釣れないから、今から常夜灯のある浜坂に行こうかなと思ってたところなんです。」
常「う~ん…浜坂は意外と濁りがねぇ…。常夜灯があるけどねぇ…。アジは持ってます?」
僕「はい、さっき釣ったのが。ちょっとデカいんですけど。」
常「デカくてもいいですよ、腹が減ってたら食ってくるから。あそこに投げてみて下さい。」
僕「はい。では。」
って言って投げたらいきなりウキがスウゥ…と沈みました。
僕「え?え?え?」
常「ウキ、沈んでないですか?」
僕「沈んだように見えますが…そんなバカな。根掛かりでは…?」
常「そ~っと聞き合わせしてみてください。」
そしたら、ズッシリしてます。根掛かりでしょ。そんなバカな。
常「合わせてみてください。」
僕「ハイッ!」
ちょっとビビりながらゆっくりと力を入れて合わせます。そしたら、軽くなりました。
常「放した?付いてなかったらそのまま置いといてください、また来ますから。」
僕「は、はい。」
そしたらすぐにまたウキが沈みました。
え?すご!何?どゆこと?
ズッシリして、もう一度思いっきり合わせます。するとグイーン、グイーン、グイーン!と引きます。
水面まで上げてくると「ブシュッ!」とジェット水流の音が。やった、乗った!
僕「これまで何週間も何時間も粘って釣れなかったのに、こんな事ある?夢にまで見た瞬間がもうすぐ…クゥ~!」
しかしタモが5mなので届きません。どうしようかと思ってたら常連さんがなんと地面に這いつくばってタモ入れをして下さいました。
しかし残念!暗くて見えませんでしたが、網を近づけた途端に放してしまったみたいです。
どうやらフッキングしてなくて、イカを抱いていただけだったのかもしれません。
あああー!残念!けっこうデカかったのにー。しかし常連さんを責める事はできません。あそこまで教えてもらって、大きいイカの引きを味わうことができたので感謝すべきです。
それにしてもあのデカさのイカは釣ったことがない。釣れてたら良かったのになー。
今回使った仕掛けはとあるサイトで「論外」と酷評されているタイプのものです。
常連さんの言うにはやっぱり下のような跳ね上げ式のヤツが良いとのことでした。
それと、さっきまで家から持ってきた冷凍アジを使ってたけど、新鮮なアジだとなかなか放さなかった。やっぱエサは新鮮な方が食いつきが良い気がする。
「論外」の仕掛けは、掛け針がゆらゆらぶら下がっているだけでフッキング率がとても低いと書かれていましたので、掛け針もアジに引っ掛けていました。こうすると「論外」の仕掛けでも使い方によってはフッキング率を上げられると思います。
常「その針を外して、ステンレスのバネ線に付けて自作すればいいですよ。」
僕「なるほど、今度やってみます。」
常「私はここへは寒くなったらヒラマサを釣りに来ますから、またお会いしましょう。」
僕「僕もまた来ますので、またお会いしましょう!」
不気味な防波堤で一人粘る
常連さんは潮を見切って19:00頃に帰って行きました。常連さんには会話の中で潮の良しあしの見方も教わりました。まあ、教わりましたがこのままでは帰れないので僕は粘ります。
しかしです。常連さんが帰ると嘘のように全くアタリがなくなりました。やっぱ釣れる人っていうのは時合が分かってるんですかね。
そしてさっきまで近くに見えていたライトも見えなくなって、真っ暗闇の広大な堤防の中、僕一人となりました。
20時頃に月が上るまでの間、常夜灯もないので真っ暗です。持参した照明を足元に置いとかないと誤って海に落ちそうです。
幸い風も弱く、寒さはそれほど厳しくありません。
しかし、誰も居ないのでめちゃめちゃ不気味で不安です。海から妖怪が上がって来そうな気がします。海に落ちたら誰にも気付かれません。
20:30まで粘ってアタリが無かったら帰ろう。もうね、一人だと心細くて不気味すぎて怖い。
月が昇り、明るくなりました。足元の照明を点けなくても見えるようになりました。
月夜なので釣れるかも?と思い、よせばいいのにエギングを再開。しかしその1投目でムラムラチェリーがブチッと旅立って行きました。
はいい?!はぁ~…またか…。
ラインがガイドに絡まったとかじゃなくて、ベイルが勝手に戻っていました。ちょっとこれ!今度詳しくレポートします!シマノのVanfordです。ベイルが勝手に戻ってラインがブチ切れる事故が今回だけじゃないです!既に3つのエギをロストしてます!
エギングなんか、もうヤメじゃい!
ふぅ~…。21:30まで粘るか…。
21時を回ると予報通り風が強くなってきました。風を灯台の陰に入ってしのいでいましたが、帰りのHPが残り僅かになってきて、辺りも不気味なのでもう帰ります。21:30に時間切れで納竿としました。もうちょっと粘れば釣れたかも。いや、無いか。どうだろう。
帰りの崖登り
さて、帰りますか。
防波堤の根元に辿り着いて、上着を脱いでリュックに入れます。汗をかくと思うので。
斜面のぬかるみがすごい。足元が滑りやすくて危険。両手に荷物。この崖を登り切れるか?集中力を途切れさせないように気合を入れて着実に一歩ずつ登っていきます。
ロープを掴んで登る所もあります。今度来るときはもうちょっと荷物を減らそう。
集中力を途切れさせないように「一歩ずつ確実に!」と独り言で自分に言い聞かせて登ります。
段差の高いところを片足で登る場面があり、翌日から3日間は肉離れしたような筋肉痛になりました。
何とか無事山頂(?)まで登り切り、車に荷物を置いたときは本当に安堵しました。
↑真っ暗で何も映ってないところが防波堤への出入口です。めちゃめちゃ不気味です。
2.5時間かけて無事加古川に帰宅。
翌日、体にムチ打って釣り具を洗ってメンテし、意識が朦朧とする中、掃除やら片付けやら粛々と執り行いました。
イカは釣れませんでしたが、アジ1匹とカマス1匹が残っていましたので刺身にしました。
刺身は脂が乗ってて旨かったです。子供がほとんど食べてしまいました。
今回の教訓
- イカのウキ釣り仕掛けは跳ね上げ式が良い。
- 時合を見定める。
- 防波堤は例外もあるが、一般には先端が潮通しが良くて釣れる。
- 今度はアジング用のワームを持って来よう。
- 荷物は厳選して少なくする。
- イカのタモ入れは頭側からが鉄則です!
- 日本海では7mのシャフトでも届かない防波堤はザラにある。9~10mのシャフトを用意しておこう。
↑年内にもう一回行くつもりなので買いました。いくらなんでももうシーズン終わりで釣れないかな~?諦めがつかんな~。
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